「江戸の華」制作過程

暦の上では、既に春――今年は温かい冬だったせいか、例年の辛さも多少は楽な気がします。それでも、気温のアップダウンの激しさには驚かされておりますが・・・。

さて、新年を迎えてひと月が経ち、近づいて来る日本開催のオリンピックの話題も、ますます増えつつある昨今。楽しみに待つ自らの高揚感を絵にしてみたいと、昨年末に描いたのが、こちらの作品でした。

<制作過程 1 >
今夏の東京オリンピック、開幕を待つ気分を絵に表現したいと思い立ち、小さめのキャンバスに鉛筆でザッと下描きしたところです。”江戸は隅田の花火大会”が、今のワクワク感に通じるかなと考え、花火を見上げる浴衣女性の群像を描くことにしました。

<制作過程 2 >
実物を見ながら描いていない為、ボンヤリとしたイメージを頭の中で探しながら描き進めます。そのうち、段々と像が決まってゆく感じです。

<制作過程 3 >
全体の色イメージを掴みたいと思い、大まかに薄く色をつけてみたところです。下描きも色付けも、最初のうちはこんなに大雑把なのです。

<制作過程 4 >
花火がドーンと打ち上がって・・・その光を浴びる感じを出したいと思い、光の当たる所に白色を入れ、逆に影の部分は暗くしてゆきました。

<制作過程 5 >
明るめの色から、油絵の具を濃く塗り重ねてゆくところです。
人物の設定は・・・中央に日本人、その左右にはそれぞれ外国からの人にも見えてほしいな、と。後ろ姿であっても、寄り添い合って楽し気な様子は、”壁など無い”の象徴として美しいと思ったから・・・

「江戸の華」
2019年 油彩 45.5×27.3cm

<制作過程 6 完成 >
これで完成です。東京オリンピックが開かれる”2020年夏の花火大会”をイメージしてもらえるよう、浴衣とウチワは五輪公式グッズになんとなく近い雰囲気にしました。
世界中の人達が、和気あいあいと同じものを観て楽しむ姿から、平和をも感じて頂けましたら嬉しいです。

さて、絵のタイトルについて。女性も花火も、江戸の昔から「華」と謳われてきました・・・ので、「江戸の華」が良いんじゃないかと。このタイトル、結構気に入ってます(笑)。

笹倉鉄平

【追記】前回、予告しておりました通り、1月からインスタグラムを始めております。実は、↑今回はそちらで回数を分けてアップしていた作品の制作過程を、少し形を変えてまとめてみました。

2020

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