チャリティ・ポスターとオークション

前回ここに書きましたような次第で、”石割桜”の絵が描きあがりましたが・・・
さて、この絵をどのようにすべきか、制作中も完成後もずっと考えておりました。

もともと、この「ネヴァー・ギブ・アップ(絵の正式タイトル)」に関しては、”困難を乗り越えて、きっと必ずよみがえる”という復興への前向きな気持ちをテーマに描いたもの。
ですので、出来れば被災された方々に観て頂いて、心に小さくとも希望を抱いてもらえないだろうか?と・・・ポスターを製作しました。避難所の片隅にでも貼ってもらうなどして、心に元気を少しでも届けられないものかと、当初は考えていたからです。

そして、色々な方にお話を伺い、方策を模索している間にも、現場状況の方も少しずつ変化していた様です。
実際にボランティア活動を統括されている場所の方にご相談をしてみれば・・・

私と同じような気持の方が多くいらっしゃるということで、避難所や救援受付のセンターの様な場所には、プロ・アマを問わず絵やイラスト、書道、写真など様々な作品が既に多く届いており、掲示できる場所すらないのが実情とのお話を伺いました。

大勢の方が身を寄せ合い生活する避難所の掲示スペースには、生活に直結する”情報”や”名簿”など必要不可欠なものを貼るスペースが優先されるべきなのは当然です。

そんな状況の中で邪魔になっては本末転倒ですので、現在、(大変ありがたいことに)ボランティア支援センターの方に協力をして頂きながら、長い目で見た”小さなお手伝い”が出来ないものか手探りをしております。

まずは、原発事故で福島から非難をしている方や、ボランティアとして被災地で活動に赴かれた方々にご協力を頂くような形で使っていく方向で、お話を進めて頂いているところです。

そんなわけで、以下のようなポスター(カレンダー付)を作りました。

(※スタッフ注:販売目的での製作物ではございませんので、万が一ご希望を頂きましても頒布できる分がございませんこと、ご理解下さい)

また、震災へのチャリティ活動と致しましては、今月14日から、東京・八重洲にございます私共のオフィスに在る展示スペースにて、義援金を募るオークション&絵画展を開催することと致しました。

オークションといっても、いわゆる”ハンマー・プライス”で競り落とすといった形ではなく、展示した対象作品に対して所定の用紙に希望額をご記入頂き、投票によって落札するというサイレント形式を採りますので、どなたでも参加しやすいのではないかと思います。

また、会場へ足を運べないという方へも・・・当ホームページ<Teppei.Net>内に特設ページを開設致しますので、同期間にてご入札が可能です。ご興味がおありの方は、5月14日~29日の開催期間内お気軽にのぞいてみて下さい。

出品作品は、今回の主旨にあったものを中心に選び出し、出来るだけ広く多くの方に参加して頂けますよう、油彩から簡単なアイデアスケッチまで、幅広く出すことに致しました。

スポーツ好きな方の輪でのチャリティ、音楽好きな方の輪でのチャリティ等々・・・今、様々な分野で支援の輪が広がっていますが、絵が好きな方の輪でも何か出来ないものかと思い立っての絵画展です。

本当に小さな小さな規模での活動ですが、一人でも多くの方にご賛同&ご参加頂けましたら、心から嬉しく思います。

笹倉鉄平

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