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(C)ART TERRACE
▲映画の始祖である興行師、リュミエール兄弟が
デカデカと描かれた壁画。二人が最初に撮った
映像に、(映画通には)有名な「ラ・シオタ駅への
列車の到着」がある。 |
・・・そういう訳で、ここのところカタめの話ばかりが続きましたので、
今回は軽く映画のお話でも致しましょう。
先日発表された新作版画の「エクリューズ浜」は、とあるフランス映画のロケ地だった町へ、近くまで行ったついでに訪ね、
映画の印象通り本当に美しい場所でしたので、たまたま絵として成立した作品でした。
かといって、逆に映画そのものからインスピレーションを得て絵を描いたことは今までに一切ありませんし、「エクリューズ浜」の様なケースすら珍しいことでした。
むしろ、全く逆のケースで、絵を描きに行った場所が、映画を観ていたら出てきてびっくりしたということは何度もありました。
大抵は、頭から離れがたい美しいシーンや感動したシーンなどが、
無意識のうちに脳のどこかの引き出しにしまわれていて、いつのまにか絵のエッセンスとして使用されているのかもしれない、という程度の関り方だと思います。
さて、そもそも現在の映画の発祥は、南仏の小さな港町ラ・シオタ出身のリュミエール兄弟によって、1895年制作・上映された事に端を発しているといいます。
実は、昨年9月のフィレンツェでの個展の後、南仏を旅していたのですが、その際、ラ・シオタの町のすぐそばまで来ていましたので、ちょっと立ち寄ってみた際の写真がこの二枚です。
今は、映画発祥の地としては、いささかさびしい感じの静かな港町でした。
あいにくの曇天の下、時折海から吹いてくる冷たい強風に顔を弄られつつ、多くの人に娯楽を提供しようと活動していたリュミエール兄弟への敬意と、当時の町の姿などを思いながら、岸壁沿いのカフェで、なかなか来ないバスを待っていたことを思い出します。
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